ドラクエは、人生を救う

あとの人生はオマケみたいなもんだよ

DQ11発売に寄せて

会社辞めるけど
無職になるけど
収入なくなるけど
新しいドラクエができて幸せだ。

ドラクエがあったから、今もこうして生きている。



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むかーしむかし、遠い昔のお話。


友人だと思っていた人。
1年半越しの約束。

約束、と思っていたのは自分だけだった
向こうにとっては約束でも何でもなかった

もしかしたら、友人と思っていたのも私だけだったのかも


数年続いた関係を一瞬で壊したのは、彼女のたった一言

「ずっと連絡せずにいてこっちも悪かったけどさー。」


友人とその他いろんなものを、同時に失った
あれ以来、人を信用しなくなった

死んでしまおうかな

独り暮らしの部屋でWordに遺書を打ち込む私を止めたのは、そのタイミングでかかってきた別の友人からの数年ぶりの電話


こんなに何もない私でも、いなくなったら悲しいと言ってくれる人が最低でも1人はいる
その事実だけがこの世につなぎ留めた、クソみたいな命


完全に魂が抜けた状態のまま、仕事を辞め実家に戻る
ドラクエ新作の発売が数ヶ月後、という時期だった

ネットで情報収集する
イラクに行った日本人が人質として捕まり殺されてしまうという事件が起き、話題になっていた

「コーダくんもドラクエやりたかったろうに」

誰かの書き込み。
これを心無い発言ととるか、哀悼の意ととるかは受け取り手次第だが…


そっか。
ここで死んだら、ドラクエできないままなんだな。

前述の、電話をくれた友人がいつも言っていた
「死ねないから、生きている」

死ねないから、生きている。
生きていても、死ねない。
死ぬのはいつでもいいけど、どうせ死ねずにただ生きているだけなら、目の前のドラクエをやってからにしよう。


ニートまがいの生活をしながら、ドラクエの情報収集をした
楽しみで楽しみでしょうがなかった

ドラクエが発売されるまでは、とりあえず生きていよう
クリアしちゃった後のことは、その頃にまた考える
今はただ、目前に迫る発売日を待つのみ…


一度死んだであろうこの命は、ドラクエの発売日まで・そして私がクリアし終えるまでの期間の分だけ、延長戦に突入した。



そしてまたしばらく、時が流れて。

少ーし昔のお話。


人間不信から人を好きになれずにいた
転職先の職場には、すごく仕事のできる先輩がいた
10歳年上の既婚者
尊敬がいつしか恋愛感情、よくある話

既婚者相手に何かしようなどと考えていたわけではない
ただ単純に、自分の気持ちだけを伝え散って終わりたかった
本人に会って直接、自分のこの口から


返ってきた反応は、拒絶
目の前で伝えることは拒まれ、電話口で言わされる

5年近く好きだった
結果は分かりきっていたのに
深夜から明け方にかけ泣き疲れて意識が落ちるまで、馬鹿みたいに泣いた


何時間寝たのかよく分からない頭で、それでも会社へ向かう
ここで休み始まったらもう二度と会社には行けない気がする、と謎の律義さ発動

こんな日に限って、出社時に遭遇
目が合ってしまった以上、平常心を装って挨拶
返事はぎこちない、こちらを見ようともしない

仕事したら気が紛れるかな、と思ったらとんだ見当違い
涙が出てきて仕事どころではない


「風邪ひきました」 すぐ帰宅
翌日の金曜もそのまま仮病
エヴァンゲリオンが5話まで無料配信中!とかやっていたので、土日をかけて全部見た
シンジの「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」が刺さる


翌週の出社と同時に訪れた、追い撃ちをかける衝撃の展開
折しも定期異動の時期、私の部署には所属長の後任で新しい上司が来ることが予定されていた


その相手だった。


あと数週間で、あの人が上司…
毎日隣で仕事をすると…
こっちはまだ、傷も全然癒えていないのに…

苦行のような毎日
また「死んでしまおっかな」とか考え始めた
7階って、飛び降りたら死ねる高さなのかな…


数週間後は、ドラクエの発売日だった


そうだ、死ぬんならせめて、ドラクエやってからにしよう。
面白いかつまらないかは分からないけど、とりあえずやるだけやったって損はない。

あの時だって、そうだったじゃないか。数年前の、あの日。
ドラクエが、私を救ってくれた。唯一の心の支えになってくれた。


発売日は休日出勤、乗換駅で家電屋に立ち寄り当日購入組の列に混じって入手した

アホみたいに一心不乱にやった
家に帰ってから寝るまで。
朝起きてから会社に行くまで。
仕事と寝食以外の時間はすべて、余計なことを何も考えぬようドラクエに没頭した


冒険の書の主人公の名前は、あの人の呼び名
主役のあの人を回復で支える僧侶の私、とかいう設定だった

なんでそんな痛々しいことしたんだろうか、と今では少し後悔しているけど…



さらに時間が経って。
ほんの少し、最近のお話。


目標がなくなっていた
責任ある仕事を任せます、経験のない部分はきちんと引継ぎするから大丈夫、という話を真に受けて飛び出した先で待っていたのは、
「自分の仕事を盗られる恐怖」とやら、意味不明の理由で引継ぎを一切しようとしないオバサン
「後任者」ではなく「便利なお手伝いさん」が来てくれた、としか思っていなかったようだ

アレコレ手も尽くしたけど、もうテコでも動かない頑固さ
色んな人が口を挟んでくれたりしたが、もはや完全にお手上げ状態


馬鹿馬鹿しかった
こんなどうでもいい赤の他人のせいで、私の人生振り回されて終わるのか…

新しい会社には、尊敬できる人物は一人もいなかった


なんだか毎日が苦しくて、またドラクエを始める
始めたら急に、日常に張り合いが出てきた

けどしばらくしたら、妙に疲れてきた
1ヶ月も経つか経たないかのうちにもう悩んでいた
自由な自分になれるはずのドラクエの世界の中でまで、なぜ人間関係に振り回されなければならないのか…


人付き合いが苦手なので自然に振る舞えず、取り繕うしか方法を知らなかった
「また嫌われないように」と一生懸命イイ子ちゃんぶった

それを見透かしていた頭のいい人物が一人
どことなく、例のあの人に似ていた
考え方、話し方、リーダー性、器用な才能、自信家なところ、人気者でいつも周りを囲まれているところ
だけど本当は常に孤独なところ

尊敬できる人がやっと見付かった、と嬉しくなった


半年後
慕いすぎて、内側に溜め込んで抑えていたものがどうにもこうにも仕舞い切れなくなり、取り繕っていた化けの皮が剥がれて崩壊した


人間関係にはほとほとウンザリ。
人に嫌われるのは通算何度目?
疎まれ慣れすぎて、もう飽き飽きだよ。


半年以上日課にしていたドラクエを、投げ棄てるようにやめた

嫌われるくらいなら、自分から消えよう。


張り合いのない生活に、また逆戻り…


ネットもリアルもすべてがどうでも良くなり、再び死の道を選んだ
実行

でも失敗した


なんだ。
死ぬこともできないのか。
うまく生きることすらできないくせに。


ほんと、馬鹿馬鹿しいなって思った
実に馬鹿馬鹿しい。
こうして生きていることも。自分の今のこの行動も。
どうでもいい。もう何もかも全部、どうでもいい。


また、一つの思いがふっと浮かび上がってきた
来年、新しいドラクエの発売だ…

馬鹿馬鹿しくどうでもいい、くだらない私のこんな人生。
でもいつも、死んだ気になったとき、次の生へとつなぎ留めてくれたのはドラクエだった

「死ぬのは、ドラクエやってから」


次のドラクエができるんだ、と思ったら会社やオバサンの事などどうでも良くなった

そして、その新作への期待だけを糧に、今もこうして生きている。




実にくだらない話だと思うでしょう
私もそう思います
本当に馬鹿馬鹿しい、雑魚は雑魚らしく、ミジンコのような生き方と考え方


でも、誰にだってそんな存在がきっとあるはず
愛する家族の存在だっていい。ずっと続けてきたスポーツだっていい。
こうしてブログを書くことだっていい。気が済むまでネットの海に漂うのもいい。
趣味の世界や賭け事、漫画やアニメ、好きなアイドルだっていい。

それぞれ、生きる糧となる「大好きな何か」があるから、今日を終えて明日を迎えられる。


その対象がよく美談に出来るような存在、例えば家族だったら尊くて、アイドルやアニメやゲームだったら卑しいのか?
そんなことはない。その人にとっての一番だったら、中身は何だっていい。
好きな世界に生きるのはどこまでも自由。他人を不幸にするような事さえしなければね。


ドラクエ 人生」で検索したら、同じような考えの人が意外といると分かった
「もう駄目そうだと思った時に『次のドラクエやりたくないのか?』と自分に問いかけて奮起した」なんてツイートもあった

たかがゲームの1タイトル。
されど、たかがゲームながらそこまでプレイヤーに思わせるって、実はスゴイ存在なんじゃないだろうか?


ゲームの垣根を超えたゲーム。
だから、私は思う

ドラクエは、人生に迷った私に一筋の光をスッと投げかけてくれる、灯台のような存在だと。
まだ生きていてもいいよ、と言ってくれる道しるべだと。


ドラクエ11の発売を、心から楽しみにしています。





PlayStation 4 ジェット・ブラック 500GB(CUH-2000AB01)

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